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tabuchi:q4ps-manual

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tabuchi:q4ps-manual [2020/06/08 00:38] – [4. サンプルファイル] mtabtabuchi:q4ps-manual [2020/06/08 09:18] (現在) – [4. サンプルファイル] mtab
行 7: 行 7:
 ===== - 準備 ===== ===== - 準備 =====
  
-  - [[q4ps|q4psのページ]]の「ダウンロード」から最新の日付の zip ファイルをダウンロードして適当な場所に展開して下さい。+  - [[q4ps#ダウンロード|q4psのページの「ダウンロード」]] から 
 +    最新の日付の zip ファイルをダウンロードして適当な場所に展開して下さい。
   - zip ファイルには q4ps.exe 以外にも幾つかの dll ファイルやフォルダが入っていますが、   - zip ファイルには q4ps.exe 以外にも幾つかの dll ファイルやフォルダが入っていますが、
     そのまま q4ps.exe と同じ場所に置いておいて下さい。     そのまま q4ps.exe と同じ場所に置いておいて下さい。
行 30: 行 31:
   * 別のファイルに変更する時は単に再選択して下さい。   * 別のファイルに変更する時は単に再選択して下さい。
   * 何かの理由で空の状態に戻したい場合には「消去」ボタンを押して下さい。   * 何かの理由で空の状態に戻したい場合には「消去」ボタンを押して下さい。
-  * 標準試料のデータが正しく読めているかどうかは **グラフ表示**ウインドウで確認できます。 +  * 標準試料のデータが正しく読めているかどうかは [[#グラフ表示ウインドウ|グラフ表示]] ウインドウで確認できます。 
-    不安な場合は、下の **グラフ表示** ウインドウの説明を参照してみて下さい。+    不安な場合は、下の [[#グラフ表示ウインドウ|グラフ表示ウインドウ]] の説明を参照してみて下さい。
   * 「使用」にチェックが入っているファイルだけが解析に使用されます。\\   * 「使用」にチェックが入っているファイルだけが解析に使用されます。\\
     例えば4つの標準試料のデータを読み込んでいても、1番と3番だけチェックが入っているなら、2成分として解析されます。     例えば4つの標準試料のデータを読み込んでいても、1番と3番だけチェックが入っているなら、2成分として解析されます。
行 38: 行 39:
     q4ps は入力され数値分だけ(標準試料の)スペクトルがズレていると考えます     q4ps は入力され数値分だけ(標準試料の)スペクトルがズレていると考えます
     ($E-\Delta E_0$ が正しいエネルギーだと考える)。\\     ($E-\Delta E_0$ が正しいエネルギーだと考える)。\\
-    例えば、絵的にホワイトラインが右(高エネルギー側)にずれていると思われる時には、「ΔE0[eV]」には「正」の値が入ります。+    例えば、絵的に標準試料のホワイトラインが右(高エネルギー側)にずれていると思われる時には、 
 +    「ΔE0[eV]」には「正」の値が入ります。
   * 「価数」の欄には必要ならばその状態の元素の価数を入力して下さい。出力値として「価数」を指定した時に、   * 「価数」の欄には必要ならばその状態の元素の価数を入力して下さい。出力値として「価数」を指定した時に、
-    <color #00a2e8>$平均価数 = 状態1の存在比 \times 状態1の価数 + 状態2の存在比 \times 状態2の価数 \cdots$</color> の様に平均価数を計算するために使います。+    <color #00a2e8>$平均価数 = 状態1の存在比 \times 状態1の価数 + 状態2の存在比 \times 状態2の価数 \cdots$</color> の様に平均価数を計算するために使います。入力しなくても価数マップが正しく表示されないこと以外に支障はありません
   * 最後の2項目、「比」と「Δμt」は表示欄です。2次元解析の際には無視して下さい((   * 最後の2項目、「比」と「Δμt」は表示欄です。2次元解析の際には無視して下さい((
 対象試料のスペクトルを1つだけ指定して解析する場合に意味があります。 対象試料のスペクトルを1つだけ指定して解析する場合に意味があります。
行 49: 行 51:
     ここで読み込めるファイルは2種類あります。\\     ここで読み込めるファイルは2種類あります。\\
     一つは、あいちSRの硬X線XAFSビームラインでXAFS測定した時に得られるデータファイルです((     一つは、あいちSRの硬X線XAFSビームラインでXAFS測定した時に得られるデータファイルです((
-先頭の1行が「 9809」で始まっている、9809フォーマットと呼ばれるファイル。PF発祥で日本国内で広く使われています。))。\\+先頭の1行が「 9809」で始まっている、よく 9809フォーマットと呼ばれるファイル。PF発祥で日本国内で広く使われています。))。\\
     もうひとつは各行の先頭から2項目に「エネルギー」、「$\mu t$」が書かれている単純テキストファイルです。     もうひとつは各行の先頭から2項目に「エネルギー」、「$\mu t$」が書かれている単純テキストファイルです。
     3項目以降はあっても無視されます((     3項目以降はあっても無視されます((
行 63: 行 65:
   * 「入力データマップ」: 解析対象となる2次元のデータのマップを表示します。   * 「入力データマップ」: 解析対象となる2次元のデータのマップを表示します。
   * 「解析結果マップ」: 解析結果のマップを表示します。   * 「解析結果マップ」: 解析結果のマップを表示します。
-  * 「グラフ表示」:沢山のグラフが表示されます。+  * [[#グラフ表示ウインドウ|「グラフ表示」]] :沢山のグラフが表示されます。
     ここでは不要なものも多いのですが、標準試料のスペクトルが正常に読めているかどうかはここで確認できます。     ここでは不要なものも多いのですが、標準試料のスペクトルが正常に読めているかどうかはここで確認できます。
   * 「with Grid」というチェックボックスにチェックを入れるとマップ表示の際に格子状のグリッド線が表示されます。\\ \\   * 「with Grid」というチェックボックスにチェックを入れるとマップ表示の際に格子状のグリッド線が表示されます。\\ \\
行 72: 行 74:
     標準データと同様に「選択」ボタンまたはファイル名表示エリアへのドラッグ/ドロップで選択できます。「消去」も同様です。     標準データと同様に「選択」ボタンまたはファイル名表示エリアへのドラッグ/ドロップで選択できます。「消去」も同様です。
   * 「エネルギー[eV]」欄には、マップデータを測定した時の入射X線のエネルギーの入力欄です。\\   * 「エネルギー[eV]」欄には、マップデータを測定した時の入射X線のエネルギーの入力欄です。\\
-    マップデータに測定時のエネルギーが記録されている場合はこの欄に自動で入力されます(( +    マップデータに測定時のエネルギーが記録されている場合はこの欄に自動で入力されます (( 
-ファイルの中に <code> #ENERGY 8100 </code>の様に記録されています。+ファイルの中に <code> # ENERGY 8100 </code>の様に記録されています。
 記録されていない場合でもファイルを編集してこの様な行を追加しておけば q4ps で読んだとき、 記録されていない場合でもファイルを編集してこの様な行を追加しておけば q4ps で読んだとき、
-自動でエネルギー欄に入力されます。))。+自動でエネルギー欄に入力されます)) ((より詳しく言うと、「スペース区切りで word が並んでいる」と見たとき、先頭が「#」、2番目がが「ENERGY」というキーワードだと、4番目の項目をエネルギーの数値と解釈します。))。
     自動で入力されない場合には手入力で測定時のエネルギーを入れて下さい。     自動で入力されない場合には手入力で測定時のエネルギーを入れて下さい。
   * 「μt標準1」〜「μt標準4」の欄は、「エネルギー[eV]」が決まった時点で、   * 「μt標準1」〜「μt標準4」の欄は、「エネルギー[eV]」が決まった時点で、
行 88: 行 90:
   * 「マップ表示」のチェックボタンで、**入力データマップ** のウインドウに表示されるマップを選択できます。   * 「マップ表示」のチェックボタンで、**入力データマップ** のウインドウに表示されるマップを選択できます。
   * **<color #ed1c24>ファイルフォーマット</color>** :          * **<color #ed1c24>ファイルフォーマット</color>** :       
-  * <color #00a2e8>以下の項目は無視して下さい</color>+  * 以下の項目は無視して下さい
     * 「μt未知試料」欄 ((     * 「μt未知試料」欄 ((
 GUI上部で未知試料の単一スペクトルを指定してた場合、その試料の指定エネルギーでの $\mu t$ が表示される欄です。)) GUI上部で未知試料の単一スペクトルを指定してた場合、その試料の指定エネルギーでの $\mu t$ が表示される欄です。))
行 160: 行 162:
     一番上の行に並んだ 4つの枠には、標準試料1〜4 のスペクトルが表示されます。\\     一番上の行に並んだ 4つの枠には、標準試料1〜4 のスペクトルが表示されます。\\
     ここを見てスペクトルが表示されているかどうかでデータが読めたかどうかが確認できます。\\     ここを見てスペクトルが表示されているかどうかでデータが読めたかどうかが確認できます。\\
-    <wrap hi>グラフの中の2本の赤線は、プリエッジライン(緑色の線)、ポストエッジライン(青色の線)を決める時 +    <wrap hi>グラフの中の2本の赤線は、プリエッジ(緑色)、ポストエッジ(青色)ラインを決める時 
-    読み込んだスペクトルのどの範囲のデータを用いて決めるかを示しています。</wrap>+    スペクトルのどの範囲決めるかを示しています。</wrap>
     マウスで掴んで動かすことができますので、プリエッジライン、ポストエッジラインの形がおかしい場合には     マウスで掴んで動かすことができますので、プリエッジライン、ポストエッジラインの形がおかしい場合には
     調整して下さい((     調整して下さい((
行 223: 行 225:
     標準試料の「価数」の欄に 0, 1, 2 を入力しておけば価数のマップも意味を持つようになります。     標準試料の「価数」の欄に 0, 1, 2 を入力しておけば価数のマップも意味を持つようになります。
   * 8本のマップデータをまとめて「一括指定」で選択して下さい。\\   * 8本のマップデータをまとめて「一括指定」で選択して下さい。\\
-    エネルギー指定が書き込まれているファイルですので「エネルギ[eV]」の欄に自動的に入力されます。+    エネルギー指定が書き込まれているファイルですので「エネルギ[eV]」の欄にはエネルギーが自動的に入力されます。
   * ここまで操作した時点で、**データ表示指定**で**解析結果マップ**のボタンを押してみて下さい。   * ここまで操作した時点で、**データ表示指定**で**解析結果マップ**のボタンを押してみて下さい。
     何も結果がない空白のマップが表示されます。     何も結果がない空白のマップが表示されます。
     これは、「使用」にチェックが入っているマップデータが 4 つしか無いからです。     これは、「使用」にチェックが入っているマップデータが 4 つしか無いからです。
   * 「使用」にチェックを追加して 5つ以上チェックすると結果が表示されます。   * 「使用」にチェックを追加して 5つ以上チェックすると結果が表示されます。
-  * さらに「標準3」の「使用」にもチェックを入れて下さい。+  * さらに「標準3」の「使用」にもチェックを入れて下さい((チェックを入れる前でも結果は表示されていますが、(2成分で解析しているので)間違った結果に成っていることを見ておくのも面白いかもしれません。))
   * この例では **マップ選択** で $\Delta\mu t_1$ 〜 $\Delta\mu t_3$ を選ぶと結果が分かりやすいです。   * この例では **マップ選択** で $\Delta\mu t_1$ 〜 $\Delta\mu t_3$ を選ぶと結果が分かりやすいです。
   * $\Delta\mu t_1$ の表示は、0価のCu すなわち Cu箔がある場所を示します。\\   * $\Delta\mu t_1$ の表示は、0価のCu すなわち Cu箔がある場所を示します。\\
-    同様に、$\Delta\mu t_2$ の表示は 1価のCu Cu2O タブレットがある場所を示し、 +    同様に、$\Delta\mu t_2$ の表示は 1価のCuすなわち Cu2O タブレットがある場所を示し、 
-    $\Delta\mu t_3$ の表示は 2価のCu CuO タブレットがある場所を示します((+    $\Delta\mu t_3$ の表示は 2価のCuすなわち CuO タブレットがある場所を示します((
 $\Delta\mu t_1$〜$\Delta\mu t_3$ と 0価、1価、2価が対応するのは、標準1 に Cu を、2に Cu2O を、3にCuO を選んだからです。))。 $\Delta\mu t_1$〜$\Delta\mu t_3$ と 0価、1価、2価が対応するのは、標準1 に Cu を、2に Cu2O を、3にCuO を選んだからです。))。
  
行 239: 行 241:
   * **マップ選択** を様々に変えてみると、その表示で何が見えるのかイメージがつかめるかもしれません。   * **マップ選択** を様々に変えてみると、その表示で何が見えるのかイメージがつかめるかもしれません。
  
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 +当 web ページとその下のページに関するお問い合わせ等ございましたら、[[連絡先|連絡先]]にご連絡をお願いします。 \\
 +[[start|田渕のページのルート]]
  
tabuchi/q4ps-manual.1591576721.txt.gz · 最終更新: 2020/06/08 00:38 by mtab