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tabuchi:2dxafsview-cttr2

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tabuchi:2dxafsview-cttr2 [2025/10/13 07:28] – [1. 連携の概要] mtabtabuchi:2dxafsview-cttr2 [2025/10/13 08:51] (現在) – [1. 連携の概要] mtab
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     - 試料なしで撮影した 2次元像のセット $I_0(E_i)$ を準備する\\ (試料がないので、$\theta_j$ を変えて撮影する意味はない)。     - 試料なしで撮影した 2次元像のセット $I_0(E_i)$ を準備する\\ (試料がないので、$\theta_j$ を変えて撮影する意味はない)。
     - 撮像デバイス固有のバックグラウンドを知るために光が入射していない状態の像 $I_{\rm BG}$ を準備する\\ (光を入射しないので$E_i$を変える意味もない)     - 撮像デバイス固有のバックグラウンドを知るために光が入射していない状態の像 $I_{\rm BG}$ を準備する\\ (光を入射しないので$E_i$を変える意味もない)
-    - カメラのような2次元の撮像デバイスで撮影を行うと$I_0$や$I_1$は2次元の像になる。画像内で回転軸に平行な方向を$z$、垂直な方向を$x$とし、 +    - カメラのような2次元の撮像デバイスで撮影を行うと$I_0$や$I_1$は2次元の像になる。画像内で回転軸に平行な方向を$z$、垂直な方向を$y$とし、 
-      2次元像であることを強調すると、$I_0 = I_0(E_i,x,z)$、$I_1 = I_1(E_i,\theta_j,x,z)$と書ける。+      2次元像であることを強調すると、$I_0 = I_0(E_i,y,z)$、$I_1 = I_1(E_i,\theta_j,y,z)$と書ける(画像の奥行き方向が$x$ということになる)
   - CT再構成を行う。\\   - CT再構成を行う。\\
     - CT再構成の手続きは、投影像が「投影経路上の対象物質の物理量の積分値」の像である場合に適用可能で、     - CT再構成の手続きは、投影像が「投影経路上の対象物質の物理量の積分値」の像である場合に適用可能で、
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       試料の「吸光度」の投影像であるが、この像はまさに「投影経路上の対象物質の物理量$\equiv$吸光度の積分値」となるのでこの条件を       試料の「吸光度」の投影像であるが、この像はまさに「投影経路上の対象物質の物理量$\equiv$吸光度の積分値」となるのでこの条件を
       満たす((吸光度は通常 $\mu t$ と書かれるが、$\mu$ と $t$ を独立に議論できるわけではないので、ここでは $M \equiv \mu t$ という記号を使う))。\\       満たす((吸光度は通常 $\mu t$ と書かれるが、$\mu$ と $t$ を独立に議論できるわけではないので、ここでは $M \equiv \mu t$ という記号を使う))。\\
-      $M$も2次元の画像だということを強調すると$M=M(E_i,\theta_j,x,z)$である。 +      $M$も2次元の画像だということを強調すると$M=M(E_i,\theta_j,y,z)$と書ける。 
-    - 一つの決まったエネルギー($E_i\in\{\rm XAFS\}$)の、吸光度像のセット $M(E_i,\theta_j),\theta_j\in\{\rm CT\}$につい +    - 一つの決まったエネルギー $E_i$ の吸光度像$M(E_i,\theta_j)$の中で$z=z_k$軸となる$z$軸に垂直な一つのライン$M(E_i,\theta_j\in\{CT\},y,z_k)$セット($\theta_j$違い)に対して 
-  - CT再構成を繰り返す。\\+      CT再構成を行うと$z$ に垂直な断面($xy$平面)内の吸光度像が得られる。すなわち $M(E_i,\theta_j\in\{CT\},y,z_k) \overset{CT}{\LongrightarrowM(E_i, x, y, z_k)$。\\ 
 +      (改まっ書くとCT再構成は$(\theta,y)$座標から$(x,y)$座標への変換だということになる) 
 +    これを$z_k$を変えながら繰り返すと体積内の任意の点$(x,y,z)$の吸光度$M(E_i, x, y, z)$が求まる。 
 +    - さらに $E_i$ を変えながら CT再構成を繰り返すことでエネルギーの違いも含めた完全な吸光度のデータセット $M(E,x,y,z)$ が得られるこれが CT-XAFS データセット $M=\mu t(E;x,y,z)$ になる。 
 +  - CT-XAFS の解析を行う。 
 +    - 任意の点$(x,y,z)$の吸光度スペクトル$M(E)$を解析すると、XANES の範囲でスペクトルのエネルギーシフト($\Delta E_0$) 
 +      や対象元素の価数($V$)、EXAFS の範囲まで解析できて結合距離($R$)や配位数($N$)、デバイワラ因子($\sigma$)が求まる。 
 +    - $z$ を一つ決めたデータセット $M(E;x,y,z=z_i)$ についてこれを行うことは 2次元の XAFS 解析と等価になる。 
 +    - 全ての $z=z_i$についてこの解析を行えば、3次元の任意の点$(x,y,z)$のXAFS解析が行えたことになり、様々な量の3次元分布$\Delta E_0(x,y,z), V(x,y,z), \cdots$が求まる。 
 +    - この結果を適切に表示すること、3次元の価数分布等を示すことができる。 
 + 
 +この様な流れの中で、ctTr2 が担当するのは 2-c,d,e の部分で、2dXafsView は 3-a,b の部分です。 
 +さらに、ctTr2 から 2dXafsView を操作して $z$ 違いの解析を進めることができ 3-c が実現できます。 
 +以下に説明するように、ctTr2 と 2dXafsView を使用し、両者を連携させることでこの様な 3D-XAFS 解析を少ない労力と簡単な操作で進められます。 
 + 
 +最後に結果を視覚化する必要がありますが(3-d)、現時点ではこれは何か適切な外部プログラム(例えば 3D Slicer)を用いて行います。
  
 ===== - 3D-XAFS / CT-XAFS データの再構成 ===== ===== - 3D-XAFS / CT-XAFS データの再構成 =====
tabuchi/2dxafsview-cttr2.1760340499.txt.gz · 最終更新: by mtab